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チルそな! SAT ONE BOSAI
体験型研修 & 意識改革 総務・人事・研修担当必見 公開日: 2026.10.29 | 監修: 乾 栄一郎

形骸化した避難訓練を脱却! 社員が動く体験型防災ワークショップ実践ガイド(限界72!!・街歩きチルパト)

年に一度の避難訓練。「非常ベルが鳴り、階段を降りて点呼を取り、消化器の使い方を聞いて解散」――。このマンネリ化したルーティンで、社員は本当に首都直下地震や南海トラフの初動72時間を生き抜けるでしょうか。「やらされ感」を「自分ごと」へと転換し、社員自らがオフィスと仲間の命を守るチームへと進化させる体験型プログラムの設計法を解説します。

1. なぜ従来の避難訓練は「退屈」で「役に立たない」のか?

「避難訓練のお知らせを出しても、重要会議を理由に参加辞退者が続出する」「参加した社員もスマホを眺めて上の空」――これは日本全国の総務担当者が共通して抱えている深い悩みです。

訓練が形骸化する最大の原因は、「受動的な作業(ルーティン)」になっており、「リアルな意思決定(ジレンマ)」が一切存在しないことにあります。実際の災害現場では、電話は通じず、停電で真っ暗になり、トイレは使えず、余震が続く中で「誰が、どの物資を使い、どう行動するか」を迫られます。この極限状況を想像させるステップを省いた訓練は、どれだけ回数を重ねても実効性を持ち得ません。

2. 意識改革の特効薬:シミュレーションゲーム『限界72!!』

社員の当事者意識を一瞬で呼び覚ますのが、チーム対抗型のBCPシミュレーションゲーム『限界72!!』です。

🎲 『限界72!!』のルールと体験構造

参加者は4〜6名のチームに分かれ、発災直後から救助の手が入らない「72時間(3日間)」のオフィス運営を担います。手元にあるのは限られたリソースカード(水・食料・非常用トイレ・蓄電池)。刻一刻と迫る時間の中で、ランダムに発生する「想定外カード」(断水発生、負傷者の発生、派遣社員の来館、スマホバッテリー切れ)に対してチームで議論し、意思決定を行います。

「トイレカードが足りなくてフロアが崩壊した!」「水ばかり備蓄して電源がないから安否確認ができない!」といった失敗をゲームの中で身をもって体験することで、「うちのオフィスの今の備え、これじゃ全滅する!」という強烈な危機意識が自発的に芽生えます。

3. オフィスの外へ踏み出す街歩きフィールドワーク『チルパト』

会議室でのゲームシミュレーションに続き、実地行動力を養うのがスマートフォンマップを活用した街歩き訓練『チルパト(防災パトロールマップ)』です。

STEP 01

周辺の危険箇所発見

ブロック塀、落下物リスクのある看板、冠水しやすいアンダーパスを実際に歩いてスマホに記録。

STEP 02

避難・給水拠点の確認

指定避難場所、帰宅支援ステーション、災害時給水拠点の正確な位置とルートを体感。

STEP 03

自社オリジナルマップ化

チームが集めた情報が一つのデジタルマップ上に集約され、社内独自の防災資産になります。

4. 座学訓練 vs 体験型ワークショップの比較表

比較項目 従来の座学・避難訓練 体験型ワークショップ(セッションP)
社員の参加姿勢 消極的(やらされ感・退屈) 自発的・熱中(ゲーム・対話)
研修後の効果 数日で内容を忘れる 「自社の備蓄を変えよう」と行動化
組織への波及 総務課だけの孤独なイベント 部署を超えたチームビルディング
参加者満足度 アンケート未回収・形骸評価 満足度 95% 以上

5. 総務・人事担当者が失敗しないワークショップ企画の進め方

「いきなり全社で大掛かりなゲーム研修を実施するのはハードルが高い」という場合は、まずは「新入社員研修」「管理職合宿」「総務・衛生委員会の勉強会」などの少人数(10〜30名)からスモールスタートすることをお勧めします。

一度体験した社員から「これは絶対に全社でやるべきだ!」という熱いフィードバックが経営層に届くことで、次年度以降の全社防災研修としての予算化や定例化が極めてスムーズになります。

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乾 栄一郎
記事監修

乾 栄一郎(Eiichiro Inui)

合同会社サットワン代表 / 東京防災情報誌 編集長。企業の総務・危機管理課向けに、無理のないフェーズフリー備蓄導入や体験型ワークショップ研修をプロデュース。